宇宙飛行士への手紙は2010.10.13にモーターサイクル、good friendsと共にシングルとしてリリース、その後2010.12.15にリリースされアルバム「COSMONAUT」の12曲目に収録された。

COSMONAUTに収録されている曲の製作期間は、BUMP OF CHICKENが20代から30代になる時期だったのだけど、彼らは今自分たちが一緒にいることや音楽をしていること、あらゆることがとてもかけがえなく感じていたの。
かけがえないと思えば思うほど、その対象が多いほど、毎秒時が過ぎていく現実の中で大切なものを全部受け止めて感じて大切にすることができない切なさも感じていた。
多分、海の波を自分の体一つで受け止められないのと似ている。

こういうことはCOSMONAUTリリース当時の音楽雑誌でたくさん話されているのね。作詞作曲をした藤くんだけじゃなく、メンバーみんなが感じていたそういう気持ちがCOSMONAUT収録曲にはいくつも表現されているの。
COSMONAUTに関しては本当にアルバムとして聴いてほしいなと思う。

この宇宙飛行士への手紙は、そういう気持ちがストレートに表現されている。バラードではないけど、曲を構成する音やメロディたちも切ない感じ。

ではさっそく歌詞を見てみよう。

Aメロ

踵が2つ 煉瓦の道 雨と晴れの隙間で歌った
匂いもカラーで思い出せる 今が未来だった頃の事

たぶん子供の頃。一人煉瓦の道に立って歌っていた記憶。
匂いさえ鮮明に思い出せるくらい印象的な時間なのかもしれない。

Aメロ

蜘蛛の巣みたいな稲妻が 空を粉々に砕いて消えた
ジャンル分け出来ないドキドキ 幼い足 ただ走らせた

これは子供の頃に藤くんが実際に見た稲妻のこと。

藤原「そうですね。幼稚園の時に、実際こういう稲妻を見たことがあって。買い物をお願いされて姉ちゃんと一緒にスーパーまで行ったんですけど、その時にこういう景色を見たんです。」

MUSICA 2011年1月号より

「ジャンル分けできないドキドキ」。幼稚園生の藤くんは雷にどんな思いや期待を馳せていたんだろう。単なる気象現象ではない何かを感じていたから、ドキドキして走ったのかな。
私はドキドキよりはそわそわだったな。空が怒っているみたいで、家で大人しくしていなければならない、停電になるかもしれないとかそんなことを思っていた気がする。

Bメロ

どうやったって無理なんだ 知らない記憶を知る事は
言葉で伝えても 伝わったのは言葉だけ

藤くんにとってのその日の雷の記憶、私にとっての小さい頃の雷の記憶。
その日、藤くんと一緒にいなかった私は、仮に藤くんに説明してもらえたとしてもその記憶を持つことはもうできない。
二度と時は戻らず、取り戻せないんだ。
この宇宙飛行士への手紙はそういう唄。

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